Column南モロッコの木登り山羊 Posted on 2011年1月31日2018年6月13日 by 株式会社世界紀行 南モロッコとメキシコの一部にしか生えていないアルガンの木。常緑の葉とその実は「空中に生えた牧草」と言われ、これが大好物の山羊達は、5mから10mの高さにまで上手に木を登っていきます。そして実を求め横枝の先まで達すると見事に地面までジャンプし、再び木を登り始めます。アルガンの種子からは、オリーブオイルの数倍もする高価な食用油・アルガンオイルが採れますが、実の殻が固く、殻をつぶすと種子まで壊してしまうため、遊牧民達は山羊達に実を食べさせ、種子を出させています。 アルガンの実だけでなく、この独特な山羊達も遊牧民にとって貴重で、道路沿いでは車に撥ねられてしまう危険性があるため、今では、アガディールやワルザザート周辺ではあまり見られなくなってしまいました。現在、この「木登り山羊」達のパフォーマンスを見ることができるのは、タルーダントからタフラウト周辺のみです。ちなみに、マラケシュ周辺で1~2mの木に登っている山羊は全く種類の違う普通の山羊ですので、お間違いなく。(写真:湯田)