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絶景のマヤ遺跡『ヤシャ遺跡 Yaxha』

Column絶景のマヤ遺跡『ヤシャ遺跡 Yaxha』

ヤシャ湖北岸の高台に東西3キロに渡り広がる1904年に発見された古代遺跡。「ヤシャ」はマヤ語で「青緑色の水」を意味し、マヤ文明の時代の名称が今も残されて使われている珍しい例です。

グァテマラでは、エル・ミラドール、ティカルに次いで3番目に大きいマヤ遺跡で、先古典期中期に起源を持ち、古典期前期に神殿都市として最盛期を迎えました。

後379年にテオティワカンの侵略を受け、その影響を建造物やステラ(石碑)に残しましたが、500年代の地震によって多くの建物が崩壊してしまいました。古典期後期にペテン地方の交易センターとして再興し、8世紀には人口42000人を数えるに至りましたが、古典期末期に他のマヤ都市同様に崩壊しています。後古典期にはヤシャ湖に浮かぶトポシテ島に人々が暮らしていたことが確認されています。

 現在、500以上の建造物が確認され、その大きなグループ間はサクベで結ばれています。40ほどのステラも発見されていて、その半数以上に顔が彫刻されています。

南のアクロポリス(プラザⅣ)はメインのアクロポリスで、東のアクロポリスにはこの遺跡を代表する、遺跡No.216(通称『赤い手の神殿』ピラミッド)があります。北のアクロポリスはこの遺跡最古の部分で、先古典期の三神殿型ピラミッドの配置のままに古典期に増築されています。

 野生のホエザルたちが暮らすジャングルの高台で、緑の海に浮かぶように古代遺跡が顔を出し、眼下に翡翠色のヤシャ湖とサクナプ湖が広がる絶景の遺跡です。