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ガラパゴス諸島・ダーウィン紀行

Fin.ガラパゴス諸島・ダーウィン紀行

※こちらのツアーの募集は終了しました。

赤道を意味する国、南米のエクアドル共和国の国立公園・ガラパゴス。1978年にユネスコ指定の世界自然遺産の第一号に登録されて から、世界的にさらに関心が高まりました。 ガラパゴス諸島は、南東太平洋にあるエクアドル領の赤道直下の島々で、エクアドル本土より約900キロメートル西にあり、大陸移動 と関係のない123の大小の島々と岩礁からなる火山群です。正式名称をコロン諸島といい、今現在も火山活動が続いています。

ガラパ ゴスとは「ゾウガメの島」という意味を持ち、ここでしか見られない生物達がはるか遠い時代から独自の進化を続けながら今もなお生息し ており、大海原を舞台に、自然と生物とが織りなす光景に、訪れる人々は必ず魅せられてしまいます。

ガラパゴスの一番の魅力は、なんと言ってもこの島独自の生態系や、生存競争からくる進化にあります。

低木やサボテンを食べるため に背中の甲羅が反り返ったガラパゴス・ゾウガメ。そのガラパゴス・ゾウガメに食べられないよう高く背を伸ばしたサボテン。食物を求めて 海に潜り適応したガラパゴス・ウミイグアナ。ガラパゴスにのみ生息する唯一の熱帯ペンギン・ガラパゴスペンギンなど、ダーウィンの「進 化論」によって説明されている生物の進化が、まさに目の前に広がっています。

しかし世界遺産登録から29年後の2007年、ガラパゴスは危機遺産に指定されました。直接的な環境汚染、外来生物の繁殖、密猟など の環境保全の対応が後手に回ったことや、近年の温暖化が原因と言われる大規模なエルニーニョ現象による海水温の変化が理由です。

その影響のひとつとして、エルニーニョ現象によってガラパゴス・ウミイグアナの食べる海藻が大幅に減少し、一部のガラパゴス・ウミイ グアナは食糧を求め、内陸部のガラパゴス・リクイグアナの住む地域へと向かい始めました。そのガラパゴス・ウミイグアナとガラパゴス・リ クイグアナの生息地が重なる島で、両者の交雑によって生まれた雑種である、ハイブリッド・イグアナが確認され始めました。

このハイブリ ッド・イグアナはガラパゴス・ウミイグアナの特徴である発達した爪によって、ガラパゴス・リクイグアナが登れない木や植物に登ることが可 能となり、好物であるサボテンの花などを、落ちてくるのを待っているガラパゴス・リクイグアナと異なり、自分の力で手に入れることがで き、生態系への影響が懸念されています。

日々、環境により様々な影響を受けるガラパゴス。今、この太 平洋の小さな島々を、地球の大きな宝物として残していくための 保護活動が始められています。人間の入植や、環境汚染によって 影響を与えられているにも関わらず、ガラパゴスの生物達は、天 敵となるような大型の陸棲ほ乳類が存在しなかったことから、人 間に対しても敵対心を持っていません。そこには自然が作り出し た素晴らしい地球の動物園が広がっています。  ガラパゴスの最大の魅力は、島ごとに独自に進化を続ける固 有の動物たちを目の当たりにできることです。

今回の旅では4島 を訪問しますので、それぞれの島での動物たちの進化の違いを ご覧いただけます。さらに今回は2島に滞在することにより島の 内陸や高地にまで行けますので、沿岸部とは異なる動物や植物 を見学できます。ダーウィンの進化論で知られる動物たちの楽園 をじっくりとお楽しみください。

私たちが、見るのではなく、見 せてもらう動物園・ガラパゴス。自然と生物の壮大さを感じる旅 に、ぜひこの秋、お出かけになりませんか。