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マッターホルンが目の前に迫る《ヘルンリ・ヒュッテ トレッキング》

Columnマッターホルンが目の前に迫る《ヘルンリ・ヒュッテ トレッキング》
↑ ヘルンリ・ヒュッテとマッターホルン

 シュバルツゼー駅(2583m)からヘルンリ・ヒュッテ(3260m)までは距離にして約4キロ、700mの高度差です。ヘルンリ・ヒュッテへの道はマッターホルンへそのまま向かう登山道です。歩き始めるとすぐに右手に黒い湖シュバルツゼーが見えてきます。マッターホルン登山者の多くが下山時に「次回の登山のときも聖母マリアのご守護がありますように」と願をかける白い礼拝堂も見えます。最初の坂を登ると羊たちが草を食むアルムに出て、そこからしばらく緩やかな道が続きます。ゆっくりとしたペースで登り続けると巨大な岩壁が現れます。ここからもマッターホルン北壁が見事です。岸壁を鉄梯子を利用して登り、しばらく歩くと高度2930mあたりから、最後の一気に高度差350m登っていく急登が待っています。残雪がある場合があり、ここは注意が必要。登りきれば、マッターホルン登山のベースキャンプ「ヘルンリ・ヒュッテ」に到着です。
 ヘルンリ・ヒュッテは1880年石の小屋としてスタートし、その後、なんども増改築され、ベースキャンプとして今日に至る山小屋です。目の前に迫るマッターホルン、ツェルマットの遠景と4000m峰がズラリと並ぶミシャベル山群などの絶景をお楽しみください。時間的にマッターホルン登頂を成し終えて下山する登山者たちに出会えるかもしれません。「コングラチュレーション!」と声を掛けましょう。夕刻、アルプスの夕照を楽しみ、山小屋に1泊です。

 早朝、マッターホルン・アタッカーたちをお見送りして、アルプスの日の出を観賞気分だけアルピニストです。ゆったり朝食をとった後、下山です(やはり最初の斜面に注意。ロープも使います)。通常、ヘルンリ・ヒュッテまでは日帰りのトレッキングコースです。日帰りでの難易度・体力度は十勝岳レベルです(大雪山系よりも楽です)。3000mを超えて空気が薄いので注意は必要ですが、弊社では2日に分けて片道ずつ歩きますので、ゆっくりしたペースでご案内させていただきます。