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河西四郡と古都西安の旅 

※こちらのツアーの募集は終了しました。

☆☆ 莫高窟特別有料窟のご案内 ☆☆

【第45窟】方形窟。半円の龕に釈迦を中心に左から、真意天王、脇侍菩薩、釈迦十大弟子・阿難(アーナンダ)、釈迦如来、釈迦十大弟子・摩訶迦葉、脇侍菩 薩、天王の、七尊像が配されていています。指先などに補修の跡が見られる以外はほぼ完全な状態で保存されており、退色も少ないです。左右の菩薩の塑 像がそれぞれとても美しく、美人窟と呼ばれます。釈迦の弟子阿難像も盛唐塑像の最高傑作として知られています。山道で盗賊に襲われるソグド商人や、 大海で羅刹(悪鬼)に襲われる船など、諸難救済の場面を描いた壁画は、観音菩薩の名を唱えれば諸難にあっても救われるという観音信仰がテーマです。

【第57窟】方形窟。とても小さな窟ですが、莫高窟で一番美しい菩薩像の壁画で有名です。菩薩画の美人窟です。他の仏たちがみな変色してしまっている 中、左の壁に描かれたこの菩薩の周囲だけが奇跡的に変色していません。菩薩は化粧を施した美しい貴婦人の姿で描かれており、装飾品の金色も素晴ら しく繊細です。

【第158窟】涅槃窟。正面の壁一面に仏壇があり、その上に15.5mの釈迦涅槃像が横たわります。釈迦が生涯を終え入滅する姿を表し、そのまわりには多 くの弟子たちが慟哭する様が描かれています。釈迦の足元には各国の国王が号泣する様子が描かれ、あまりの悲しみに自身の鼻や耳をそぎ落とす、胸を 刺すなどの行為も見られ、当時の西域には葬葬の際にこのような自傷行為が行われる風習があったことを想起させてくれます。

【第220窟】極めて保存状態の良好な伎楽壁画が現存します。二人の伎楽菩薩が激しく舞っている場面が、壁画の中心に描かれています。これは、西域か ら伝わった胡旋舞で、長安の都では胡姫たちが舞っていました。白居易も詩に詠んでいます。仏教絵画では仏教説話を描いたものを「変相図」、または単に 「変」といいます。変相図は大画面の中に多数の説話を包含し、それぞれを複合的に配置し、堂々たる大構図にまとめています。特に大乗経典に基づいた変 のことを「経変」といい、唐代に流行しました。220窟の南壁には『仏説阿弥陀経』に基づく大画面の阿弥陀浄土変が描かれ、彩色をはじめとして極めて良 い状態で保存されています。

【第275窟】莫高窟の石窟の中でも最も古いものの一つで、西域の香りが高い窟。一番奥に、「交脚弥勒菩薩像」と呼ばれる本尊があります。菩薩の足を交 差する座り方が名前の由来です。これはペルシャの王族の座り方で、シルクロードを実感できます。左右の壁にある宮殿風の龕にも、足を交差させた仏た ちが並びます。

【第321窟】初唐期を代表する飛天で有名。飛雲に乗り、印象的な長い飄帯を巻き、長々と伸びる天衣を纏う飛天が洗練された表現で描かれています。